イギリスらしい人間への愛を観た

ラブ・アクチュアリー」(@109シネマズ港北)監督:リチャード・カーティス
ドラマチックな恋愛なんて無い。あるのは日常の小さなエピソードの積み重ねであり,それらはほんのちょっとした幸せや悲しみだ。けど,そんな小さな思い出の一つ一つこそが生きていくことの大切な意味となっている。そう思う。この映画に出てくる人たちはフツーに生活をしている人たち(英国首相もいるけどさ)で,そこに描かれるエピソードもとりたててドラマチックであるわけではない。でも,それらのエピソードに触れた僕たちは,そこに人間へのやさしいまなざしを観て安心する。きっと幸せな気持ちというのは,この映画のようなまなざしで自分が見つめられていることを感じられるということなのだろう。このやさしさの中ではヒュー・グラントのへっぽこダンスも許そうという気持ちになるのだから不思議だ。(6点)